1/60秒。
それは、格闘ゲームの勝敗を分ける一瞬。
一瞬の判断。一瞬の駆け引き。
わずかな反応の差が、勝者と敗者を分ける。
選手たちは、その一瞬のために技を磨き、幾度となく対戦を重ね、勝負に挑み続ける。
わずか1/60秒の判断が勝敗を分ける、格闘ゲームという極限の世界。
その最前線で、20年以上戦い続けてきた男がいる。
梅原大吾。
まだ「プロゲーマー」という生き方すら確立されていなかった時代から、
格闘ゲーム界という道なき道を切り拓いてきた。
2004年、世界大会「EVO」の大舞台で生まれ、のちに「背水の逆転劇」と呼ばれることになる伝説の一戦。
数々の名勝負を残し、世界中のプレイヤーからリスペクトを集める存在となった今も、梅原は勝負の世界に立ち続けている。
しかし、その道のりは、決して勝利と栄光だけでできていたわけではない。
敗北し、迷い、思うような結果が出ない時もある。
それでも彼は、再び勝負の場へ向かう。
なぜ、梅原大吾は戦い続けるのか。
何を求め、その一瞬にすべてを懸けるのか。
“伝説”と呼ばれるようになった、その先で、今、梅原大吾は何を考え、何と戦っているのか。
本作は、長期にわたる密着を通して、今なお自らの限界に挑み続ける
一人のプロゲーマー・梅原大吾の“現在”を追ったドキュメンタリーである。
Profile
梅原 大吾
日本人初のプロ格闘ゲーマー。その本能的かつ野性的なプレイスタイルから、海外では「The Beast(ザ・ビースト)」の愛称で親しまれ、世界中のゲームファンから圧倒的なリスペクトを集めるカリスマ。
15歳の時に格闘ゲームの全国大会で優勝し、国内最強の座を確立。1998年、17歳で日米決戦を制して世界一となる。2004年にアメリカで開催された世界最大の格闘ゲーム大会「EVO 2004」において、絶体絶命のピンチから大逆転を収めた試合は「背水の逆転劇(EVO Moment #37)」と呼ばれ、20年を経た現在もプロゲーム史で語り継がれる伝説となっている。
2010年、米国企業とスポンサー契約を締結し、日本人初のプロ格闘ゲーマーとなる。同年にギネス世界記録に認定され、以降も数々のタイトルを獲得。現在も現役のプロプレイヤーとして第一線で活躍している。